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銭形砂絵 「寛永通宝」 香川県観音寺市

ノイズキャンセラ

当方では7MHz帯受信時、間欠的にかつバンド内の約10KHz毎にS8~S9の酷いノイズがあり、発生源を調べると隣室(台所)の電気冷蔵庫のインバータ由来と判明しました。

当初、電源ラインからの伝搬を疑い、各種フィルタを使った対策を試みましたが、まったく効果なし。

コモンモードフィルター

その後、短波ラジオで雑音の発生元を検知した結果、冷蔵庫から上方向に輻射したノイズを7MHzアンテナで拾っていることが分かりました。そこで対処方法としてノイズキャンセラ(アナログ回路によるMFJ社製品の回路を参考)を作製しSDR受信機とアンテナの間に挿入して利用していました。5年程前の受信のみ(SWL)時代の話です。

無線局再開後は、OM諸氏のアドバイスで現在はRedPitayaによるSDRトランシーバを約半年使用しています。PowersdrのRX2を使ったDiversity受信機能でこのインバータノイズをキャンセルできないかと考え実験してみました。効果はテキメン、前述のアナログキャンセラーより低減効果は絶大でした。以下で、その方法等を示します。

接続図を以下にしめします。

付加回路

上図では、Puresignal, Monitor, 受信アンテナを送受切り替えて、現在まで使用している諸機能を引き継ぐようにしています。ノイズアンテナからの信号は、HPFを通過させ数百キロヘルツ以下の成分を減衰させています。これがないと、インバータノイズはキャンセルできるものの、新たな雑音が加わり、何となく雑音ぽくなったため追加しました。

4:1トランスは、インピーダンス変換のためのもので手持ちの小型メガネコアを使っています。

調整方法は、DiversityからPhasing Contorol画面で、

位相と振幅調整

1.上右の方のボタンをクリックしてEnable(緑色)にする

2.Receiver SourceをRx1 + Rx2 にチェック

3.下部の円グラフ内の●印をドラッグして、振幅・位相を調整してノイズを最小に調整する。振幅の補正の半固定VRも適宜調整する。以下にキャンセラON, OFF時のPOWER-SDRのバンドスコープ画面を示します。

キャンセラーの動作OFF時

キャンセラー動作ON時